福岡市東区,海の中道・志賀島自転車散歩

 
 2021/11/19(金) 福岡市東区の海の中道志賀島を自転車で走りました。
福岡県の緊急事態宣言が10月に明け,2年ぶりで福岡に行ってきました。 今回の旅は午前中に福岡市東区の海の中道と志賀島を自転車散歩,午後は福岡市中央区に移動して自転車の点検,夜は中洲でお月見 (月食観察),という盛り沢山の内容です。

自宅最寄りの JR 鹿児島本線 「植木」 駅から志賀島最寄りの JR 香椎線 「西戸崎(さいとざき)」 駅まで鉄道輪行も検討したのですが,この季節冷え込む早朝の出発を嫌い(笑) 車で志賀島に到着してから自転車に乗ることにしました。 楽勝です!
 
↑「海の中道」福岡市東区西戸崎~東区志賀島 海岸線自転車散歩 (1.4km) 走行ルートが上手く表示されない時はここをクリック
 
9h30 に自宅を出発。 普段なら90分で志賀島に到着するのですが,この日はカーナビの到着予想時刻がなぜか120分後の到着を表示,しかもその予想時刻が刻々と遅れていくでは有馬(温)泉か!

どうやら福岡都市高速2号線(太宰府線)が大渋滞している模様。 スマホの GoogleMap ナビで平行確認すると太宰府 I.C.から都市高速に入らず北の福岡 I.C. から都市高速に入るよう提案しているので素直にそうします。 これで当初の計画通り90分後の 11h00AM 志賀島に到着。

走り始める前,まずは志賀島の氏神様 「志賀海神社」 にご挨拶。 海の神様 「海神三神」 を祀る全国海神神社の総元締め! 本社 (ほんやしろ) とは島の反対側(北西端)に位置する勝馬海岸の沖津島沖津社があるそうです。 世界遺産に認定された 「沖ノ島」 のミニチュア版といった感じでしょうか。 海神様に陸の交通安全をお願いしてお門違いと言われないかちょっと心配 (笑)。
志賀海神社
 
海の中道自転車散歩 (西戸崎方から志賀島に向かって 1.4km 西進, 4'59")
↑動画がうまく再生されない場合はこのリンクをクリック!                      
 
志賀島は海流が運ぶ砂が長い年月をかけて陸と島の間に堆積して陸と結ばれたトンボロ(陸繋島)で陸との間の砂嘴の幅が狭い場合には満潮や高潮で水没することもあります。

志賀島も昭和5(1930)年に志賀島橋が架けられる以前は時々砂嘴の一部が水没していたとか。

現在の橋は平成23(2011)年に竣工(全長 97.2m)。 昭和5年の架橋以降,橋脚に砂が溜まり始め砂嘴が水没することはなくなったそうです。 皮肉なもんだ。

海流って些細なことで変わるんだなあ。砂嘴の北側は外海の玄界灘に面していて大都市の海岸としては例外的にキレイです。

南西方に見えるのは博多湾内の能古島 (のこのしま) 
志賀島橋
 
博多湾越しに10km先の福岡都心を望む,別世界!
砂嘴の南側は博多湾。 さすがに外海の玄界灘並みのキレイな海とはいきませんが,それでも大都市の海岸としてはそこそこキレイです。 博多湾の東岸はどんどん埋立が進んでいるからなぁ。 でもアイランドシティのタワーマンションはどうしても好きになれん!

西戸崎(海の中道)や志賀島に宿を取り,市営渡船で博多湾を渡って福岡都心の中洲で一献,最終便の渡船で宿に戻る,そんなひねくれた休日を夢見る爺です。

福岡市営渡船は博多港~西戸崎~志賀島を結んでいます。自転車も乗船可。 もちろん陸伝いでも都心には30分で行けますが,渋滞を避けるなら船が一番。 選択肢があるというのは良いことです。 なお 11/28 夜の博多港岸壁事故による燃料油流出の影響で渡船は当面,博多港~西戸崎間に航路が短縮される由。
 
↑「志賀島時計回り一周自転車旅 (9.5km)」 走行ルートが上手く表示されない時はここをクリック                    
 
志賀島時計回り一周自転車旅 (志賀集落~金印公園~蒙古塚~勝馬集落~東海岸~志賀集落 9.5km, 31'26")
↑動画がうまく再生されない場合はこのリンクをクリック!                      
 
志賀島ドッグ で美味しいホットドッグとアイスコーヒーの昼食を摂ったら本日のメインイベント,志賀島一周自転車旅のスタートです。

店の屋外ベンチが濡れているので波しぶきがかかったのか?お店の方に訊ねてみると 「波しぶきのベトベトを洗い流すために毎朝一番でホース洗浄をする」 のだと。旅で訪れる分には羨ましい限りですが,海辺に暮らす現実はなかなか大変なようですね。

東北 10km 海上には "猫島" として有名な相島 (あいのしま) が見えます。 相島に行くには 新宮町から町営渡船 が出ています。
玄界灘東北10km海上に相島(通称猫島)を望む
 
志賀島といえば金印!
さて志賀島と云えばなんといっても 「金印」 が有名です。 江戸時代中期の天明4(1784)年,志賀島の甚兵衛さんという農民が農作業中に偶然発見し代官に届け出たのだとか。

正直な甚兵衛さんのお陰で大切な歴史遺物が今日拝める訳ですが本物の金印は 福岡市博物館 に収蔵展示されています。 重さ 108g 貴金属としての価値も相当なものがありますが歴史的価値はプライスレス!

志賀島の発見場所そばに作られた金印公園は特に見るものはありません。 単なる休憩場所か。 このあたりの打ち出し方はなかなかムズカシイ。 本物を見たい方は福岡市博物館にお出掛け下さい。この金印,文書の 「封蝋印」 として使われていたらしい。
 
志賀島は金印以外にも,鎌倉時代の元寇で戦場のひとつとなった場所であり戦死した蒙古兵を祀る慰霊塔 「蒙古塚」 があります。

蒙古塚を越え弘集落を過ぎると循環道路で唯一坂らしい坂道があります。 長さ 500m の6%上り勾配,まあ押し歩いて上っても大して時間はかかりません。 私の動画でも頑張って走る人もいれば押し歩く人も写っています。 無理をして筋肉痛になるよりも押し歩く方が賢明でしょうね。

さて島北側勝馬海岸には出発地点志賀集落に本社(ほんやしろ)のある志賀海神社の沖津宮のある沖津島という小島があり,干潮時には歩いて渡れますが一応聖域なので遠くから眺めておくだけにしましょう。

志賀~弘~勝馬集落を結ぶ西岸には路線バスが走っていますが東岸には集落がないのでバスもなし。
志賀海神社の沖津宮のある沖津島
 
 志賀漁港で羽を休めるカモメの群れ
勝馬集落を過ぎて進路を南に転じ東岸を南下。 志賀島ドッグ前を再び通過してゴールの志賀集落に帰ってきました。 所要33分,平均時速 18km/h と楽勝ペースです。 GoogleMap の自転車所要標準時間は35分,ちょっと頑張って走った甲斐がありました。

志賀漁港では港内の静かな水面にカモメの群れが羽を休めていました。

動画の最後の方でトンビが乱舞する様子が映っていますが,海辺の鳥といえばカモメとトンビですね。 彼らの姿を見ると海にやって来たという実感が湧きます。
 
志賀島一周自転車散歩を終え 13h00 志賀島を出発。
海の中道を戻りアイランドシティ・ランプから都市高速6号~1号~環状線と乗り継ぎ天神北ランプで高速を降りて Loro Cycle Works 福岡 で自転車の点検をして頂きました。

車輪の小さな折り畳み自転車はブレーキシューとホイールリムとの対面角度調整が繊細なのでプロによる整備は心強い限りです。 同じチェーンの別の店で購入した車体にもかかわらず親切に対応して頂きました。 感謝!

整備を終えた車体を駐車場の車に収め,ホテルにチェックイン。 日帰りも楽勝なのですが,この夜は 「月食」 が観察できそうなので 「中洲でお月見」 と洒落込んだ次第。

中洲のイタ飯屋 「イタリア食堂オーロ」 で軽く一杯引っ掛けてから月食を撮影しようと撮影場所ロケハンを終え,お店で1杯+1皿のつもりが…期待以上に美味しく結局3杯+3皿に手を出し危うく月見のことを忘れそうになりました。(笑) 「オーロ(oro)」 とはイタリア語で 「金 (きん)」 を意味するので志賀島の金印と店名との関係を金子オーナーシェフに問うたところ 「金ちゃんと呼ばれていたので」 とのお返事。 意外な真相でした。 美味しくてお値打ちな繁盛店,月曜休。

東の地平線からの月の出とほぼ同時刻に月食が始まり,1時間ほどで食が最も進むという 「東の空での月食」 ゆえ都心のビル街では月が顔を出すのが月食の終了近くの刻限となるため,慌てて撮影場所に踵を返してなんとか
縦位置で 「終了間際の月食」 「中洲の屋台」 「那珂川の川面に揺れる月影」 の3要素を同一画面に収めることに成功しました。 おまけに屋形船までちょうど収まってくれるとは。 満点の出来といっていいでしょう。
中洲…やっぱよかですなぁ。(笑)
 蔵満海岸松並木
 
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