アクネ うまいネ 自然だネ

肥薩おれんじ鉄道 「薩摩大川」 駅前~道の駅阿久根~佐潟の洞窟~イワシビル~「阿久根」 駅前 13.5km
※ タイトルの 「アクネ うまいネ 自然だネ」 は 阿久根市観光サイトのキャッチフレーズです
2022/09/23(金・祝),鹿児島県阿久根市の七不思議に数えられる 「佐潟の洞窟」 に自転車で行きました。
八代駅前で知人と待ち合わせ,肥薩おれんじ鉄道で八代~薩摩大川を鉄道輪行し薩摩大川駅前からスタート!
08h55 dep. 八代 「おれんじ1日フリーきっぷ(2,800円)」 で該当区間往復普通運賃 (2,340✕2=4,680円) の元を取ります
           ※65歳以上なら半額なので来年からは 1,400円で1日乗り放題!
10h15 / 10h19 出水
10h57 arr. 薩摩大川 はじめて降り立つ駅,方向別ホーム~地上の移動は階段またはスロープの2経路
駅前で自転車を組み立て,ライドをスタート
- 00.0km 11h12 dep. 薩摩大川駅前
- 00.6km 11h16 arr. 道ノ駅 阿久根
- 00.6km 11h29 dep. 〃
- 06.3km 11h54 arr. 「高ノ口(たかのぐち)」 信号で国道3号線を左折!
- 06.6km 11h56 arr. 上り坂 0.3km, 20mUP 押し歩き
- 07.6km 橋架け替え (佐潟3号橋&佐潟2号橋) 工事中につき架設橋を渡る
       ※ 下の動画の 16'32" に通行止め告知看板がありました (2022/07/19~2023/03/10 通行止め)!
- 07.7km 上り坂 0.3km, 25mUP 押し歩き
- 08.0km 左折,「佐潟の洞窟方面」 へ,下り坂 0.7km, 25mDN
= 08.7km 12h11 arr. 佐潟の洞窟
- 08.7km 12h18 dep. 〃
= 12.4km 12h45 arr. イワシビル cafe time,土産購入
- 12.4km 13h16 dep. 〃
= 13.5km 13h23 arr. 阿久根駅前
水戸岡鋭二氏デザイン駅舎内 「阿久根食堂」 ランチ完売につき,駅前の 「Cafe Soaproot (カスミソウ)」 で昼食
15h02 dep. 阿久根 新八代行上り列車で帰途につきました
2022/09/23(金)早朝 6h30,自宅を車で出発。 最寄駅 「植木」 駅前コインパーキングに車を駐め自転車を降ろします。
7h07 植木発列車に乗り熊本で八代行列車に乗り換え,8h19 八代駅着。 この列車は到着時間帯に他の列車がなかったので,改札口前の1番ホームに横付け。 跨線橋昇降なしで乗り降りできるこのサービス,今は各社に拡がってきました。 ありがたい!

JR八代駅の改札を一旦出て帰りの乗車券を予め購入後,50m 東にある肥薩おれんじ鉄道の八代駅に移動。知人と合流。 1日乗車券を購入し 8h55 発下り出水(いずみ)行列車で出発。 車内後端の指定位置に折畳み自転車2台を荷締めベルトで固定。 出水駅で下り川内(せんだい)行列車に乗り継ぎ八代から2時間弱の 10h57 薩摩大川(さつまおおかわ)駅に到着。
薩摩大川駅前で自転車を組み立て駅前で自転車を組み立て輪行開始!

今回のコースは道の駅阿久根に寄り,
海沿いの国道3号線を北上。 このあたりは南九州自動車道の未開通区間で,南北に移動する車の殆どが国道3号線に集中する上,路肩が狭いので自転車の走行はふらつかないよう慎重な運転が求められます。

ほどなく国道3号線の 「道の駅阿久根」 の前に到着。600m 要4分。

こちらは南北に延びる国道沿いに東西20m ✕ 南北200m という極端に細長い立地の比較的小さな道の駅なのですが素晴らしいオーシャンビューのためか多くの利用客で混雑していました。

八代以南の九州西岸を通る南九州自動車道の阿久根~川内間が未開通なのでこの区間の国道3号線は交通量が多く,路肩が狭いことも手伝って自転車の走行には細心の注意が必要です! もし走行される方は曜日,時間帯や天候を慎重に選んで下さい。
道の駅阿久根にて
「道の駅阿久根」 から 5.7km 北上,「高ノ口(たかのぐち)」 の信号を左折して西岸の「佐潟の洞窟」 を目指しますが,高ノ口交差点に 「佐潟の洞窟」 への道案内看板の類いは掲出されていないのでご注意!

左折して約 300m で自転車にとってはちょっと急な (7%) 上り坂 (300m) に差しかかります。 高校生の頃なら間違いなく立ち漕ぎをしてでも上り坂を制覇したのでしょうがもう好い年齢なので迷わず押し歩きを選択!(笑)

押し歩きの途中(後ほど紹介する動画の 16'32" 地点左側) で 「この先通行止め」 の告知看板が出ていたのですが,当日は全く気付きませんでした。 そうして坂の頂上から気分よく駆け下ると非情な 「通行止め」 の看板が!(泣) 後ほど全国橋梁マップで調べてみると 「佐潟3号橋(南 1945年)」 と 「佐潟2号橋(北 1945年)」 と判明。 2022/7/19~2023/3/10 通行止めだそうです。 お出かけの際にはご注意を。 ↓下の地図の国道3号線 「佐潟口」 信号から西に入る道は通れます。

その後,もう1ヶ所の上り坂押し歩きを経て 12h11 「佐潟の洞窟」 に到着。 薩摩大川駅から 8.7km,道の駅からは 8.1km。
↑薩摩大川駅 → 道の駅阿久根 → 佐潟の洞窟 → イワシビル → 阿久根駅 (13.5km) の地図がうまく表示されない場合はこのリンクをクリック
佐潟の洞窟は陸(半島)から至近距離にあった島が潮流の運ぶ砂が間に溜まり陸と繋がった陸繋島(トンボロ)の外海側が波で浸食されて出来た海食崖洞窟です(浸食の方が先に進んだか?)。

アクセス道路が狭く判り難いのであまり大々的には宣伝していませんが,天気の良い日には訪れる価値のある景勝地だと思います。
やはり外海(東シナ海)の波は見慣れた有明海や八代海のような内海のそれと違って威力が桁違いのようです。

阿久根からそれほど遠くない甑列島の一番北に位置する上甑島の北岸にも素晴らしい砂嘴・砂州の風景が広がっています。是非一度お出かけを。アクセスは串木野港または川内新港。

短い滞在を終え(7分間!)12h18 佐潟の洞窟を出発。 この日のメインイベントである阿久根市街の 「イワシビル」 を目指します(3.7km)。
12h45 イワシビル着。

もともと水産加工業者が所有するビルを 2017年に改装した 「イワシビル」。 この奇妙な名前は鰯漁で栄えてきた (現在はちょっと沈滞気味な) 阿久根の街に再びかつての賑わいを取り戻したい!という意気込みで作られ,
・3階が簡易宿泊施設
・2階が水産加工施設
・1階が土産品販売処&カフェ
となっています。

土産もありきたりのモノではなく,
カタクチイワシやタカエビといった阿久根名産の水産物を使い,現代市場の嗜好を反映させたオリジナルの加工品を取り揃えて販売,意欲的な取り組みです。

「イワシを背負う」 アングルで記念撮影。
ハーブのディルを添えた塩レモンスカッシュ (400円+税)。 厚切りレモンの蜂蜜漬けが超美味!!! ストローは SDGs で紙の螺旋巻。 ちょっと強度が足りないのが惜しい!

鯛焼きが名物のようでなかなか美味しかった (250円+税)。

食事メニューはなく,利益を独占しないという姿勢が感じられました。

土産に 「焼海老辣油」,「砕いたイリコとナッツをキャラメルやチョコで固めたスナック菓子」 等を購入。
次のグループ来訪を機に30分で退散(13h16)。 昼食をどこで食べるか調べて 「阿久根食堂 (阿久根駅内)」 が良さそうだったので出発。 阿久根市街地は地方都市の常で道路沿い店舗の多くはシャッターを下ろしたシャッター商店街の様相を呈しています。

阿久根は 「華の50歳組」 という昭和26(1951)年から続く伝統行事があるそうです。 第1回が開催された昭和26年,まだ戦争の傷跡生々しい郷土を元気付けようとこの年の阿久根小学校運動会に,この年に50歳を迎える同校卒業生が集結して運動会を盛り上げたことがはじまりなんだそうです。 少子化の進む現在は50歳組卒業生の方が圧倒的多数になってバランスを欠くのでは?などという余所者のよけいなお世話はこの際措いておくとして,同市在住者だけでなく全国から華の50歳組が結集するのはさぞ壮観だろうな。 親世代が阿久根在住なら宿泊先はあるとして,阿久根の学校を卒業後に一家で引っ越した家庭の50歳組は市内や県内に宿を取ることになるので旅行業界も期待していることでしょう。

そんな50歳組結集もあるいは影響したのか,お目当ての 「阿久根食堂」 は 14h00 のランチ営業終了時刻を待たずに食材が尽きて早めの店終い。 期待していたお店で食べられないのはちょっとショックでしたが,気を取り直してこちらも同様に高評価の駅近隣カフェ 「Cafe Soaproot (カスミソウの意)」 で昼食を摂ることにしました。
そこで出てきたのがこの ↑ 「カマスフライ定食 (1,000円)」! 大ぶりのアカカマスの半身が3枚も!

カマスは身に水分が多く足の早い魚なので鮮魚での流通が難しく,水揚げ港の近隣以外ではその美味しさが正しく知られていないのが実に残念! ここ阿久根漁協で取り扱われる魚のうち,アカカマスは漁獲高で11番目,売上金額で12番目という主要魚種のひとつのようです。

この日いただいたカマスフライも悶絶級の美味しさでした。 魚好きの私が感動する旨さ! 一夜干しアカカマスの美味しさをご存じの方はぜひ阿久根でカマスをお召し上がり下さい。 どの調理法で食べても間違いなく美味しいはずです。

ランチを堪能して駅に戻りますが,上の写真に見る現在の阿久根駅舎はJR九州と車両や駅施設デザインでの協業を数多く手掛ける工業デザイナー水戸岡鋭治氏がデザインし 2014年に竣工したもので 「街の迎賓館」 がコンセプトなんだそうです。 実に素晴らしい! 駅舎内には阿久根食堂(レストラン),カフェ,図書室,待ち合わせロビー,きっぷ売り場が効果的に配置され,ロビーには街角ピアノ(アップライト)まで置いてあるでは有馬(温)泉か! 思わず弾いてしまいました。(笑) 列車本数の少ない地方都市の駅で列車を待つ時間に利用客を退屈させない工夫の数々に感動します。 なるほど街の迎賓館だな。

15h02 発の帰りの列車を待っていると午前中は見事に晴れていた空からポツポツと雨が降り出しました。 あとはもう帰るだけなので雨が降っても大丈夫。 ラッキーな輪行旅となりました。 ご一緒していただいたNさん,お疲れさまでした。

八代でNさんを見送り,私は新八代と熊本で列車を乗り継いで自宅最寄りの植木駅へ。 駅前駐車場にとめた車に折畳み自転車を積んで 18h30 帰宅。 充実した一日でした。
阿久根自転車散歩 (薩摩大川駅前~道の駅阿久根~佐潟の洞窟 8.7km) (動画 27'42")
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                              動画内使用楽曲一覧 :
                              ・ 00'00"~10'07" モーツァルト 交響曲41番「ジュピター」 第1楽章
                              ・ 10'10"~19'34" 〃       〃               第2楽章
                              ・ 19'37"~27'41" 〃       〃               第4楽章
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