天草通詞島一周自転車散歩

天草の通詞島を自転車で一周してみました。約16分で一周!楽勝です。 4.6km
2022/12/02(金),サッカー世界杯グループリーグ第三戦で日本が強豪スペインに2:1で逆転勝ち,天草の漁港でもサッカーの話題で持ちきりだったこの日,朝からイルカウォッチングでイルカに遭遇できず昼食のカツカレーでなんとか元気を取り戻し(笑)寒風吹きすさぶ中,天草下島北部の通詞島を自転車で一周しました。地図では一周 4km と表示されていますが,島東部の道なき道と堤防を走ったので実走行距離 4.6km を約16分で走りました。 平均速度は 17km/h といったところか。 寒かった wwwwwww。
天草市本渡のホテルを朝9時過ぎに車で出発。イルカウォッチング基地の「道の駅天草市イルカセンター(天草市五和町二江)」まで 15km を25分で走り 10h00 出航のイルカウォッチング第1便に首尾良く乗船。 但し乗船前に今朝はイルカの群れがまだ見つかっていないので空振りの可能性もあるとの釈明がありました。まあ自然が相手なので合点承知。

二江漁港から出た船は早崎瀬戸対岸の島原半島は口之津の東沖合,原城址の手前まで進みイルカの群れを探すもその姿はなく,面舵一杯天草下島鬼池港沖へと反転,さらにイルカを探すも本日はお出ましにならぬようで,鬼池~口之津航路フェリーと挨拶を交わして (↓写真) 空しく二江に寄港。冬場の遭遇確率は減るとのことで,春先の出産シーズン後に親子イルカとの再会を期待して (無料チケットを頂きました) 陸に上がりました。 この海域でイルカウォッチングが本格的に始まったのは確か 1995 年夏頃と記憶しますが,今や立派に天草・南島原の重要な観光コンテンツに成長しました。
09h10 dep. 天草市(旧・本渡市中心市街地)ホテル 車に折畳み自転車を積んで出発
09h40 arr. 天草市五和町二江,天草市イルカセンター
10h00 dep. イルカウォッチング出発
11h30 arr. 帰港
昼食@お食事処マリン ※ 漁協婦人部ワールドカップサッカー談義(G.L.第3戦:対スペイン戦勝利!)
- 00.0km 12h30 dep. 二江漁協駐車場
- 00.8km 12h35 arr. 通詞大橋 (天草通詞島一周自転車散歩 スタート)
- 05.4km 12h51 arr. 通詞島大橋 (ゴール,一周は 4.6km)
- 06.2km 13h00 arr. 二江漁協駐車場
13h20 dep. 〃 (自転車を車に積み込み,車で出発)
13h35 arr. 苓北町富岡,曲崎 (まがりさき) 砂嘴,徒歩散歩
北風が寒いので早々に終了,車で富岡城址へ
14h00 arr. 富岡城址駐車場
富岡城址散策
15h00 dep. 〃
15h50 arr. ホテル
18h00 arr. おさかな食堂将吾,夕餉
20h30 arr. ホテル
通詞島一周自転車散歩を終えた後,車で苓北町富岡に移動。 富岡半島の東岸に回り込みように形成された 「曲崎(まがりさき)」 をはじめて徒歩で散歩しました(↓)。 富岡半島も波が運んだ砂で陸と繋がった「トンボロ(陸繋島 ↓↓)」。 自然の造形能力は計り知れません!
富岡城址のある苓北町は,平成の市町村合併に際して天草下島の中で唯一天草市に編入されず独立自治体の地位を保ちました。 一般的には町よりも大きな自治体の市に編入された方が財政的に安定するのですが,苓北町には九州電力苓北火力発電所という大口納税企業+交付金があるので天草市に編入されるとせっかくの収入が流出してしまうので独立の道を選んだようです。 確かに苓北町管内に入ると道路も整備され公共施設が充実する様子が容易に確認できます。

「苓北」 という呼び名は一種のことば遊びで,「天草」 のことを昔は 「甘草」 とも書き,読み方違いで漢方薬にも使われる 「甘草(カンゾウ)」 のことを中国語で 「苓(レイ)」 と書いたことから 「天草の北に位置する場所」 として 「苓北」 という表記が始まった由。

苓北沖合の小島が海流の運んだ砂で陸地と繋がったのは大昔のことですが,戦国時代の苓北は 「志岐氏」 という豪族天草五氏の一派が治める土地でポルトガルのキリスト教宣教師を招き南蛮貿易を始めて大きな利益を得ていたそうです。

それが江戸時代に入りキリスト教が禁じられ,新たに唐津藩の飛び地として寺沢広高の領地となるも,寺沢が見栄を張って耕地の少ない領地の石高を実際より多めに申告したことから年貢も多く取り立てざるを得ない事態となり領民の不満が高まって天草島原の乱が起こったという経緯があります。

天草島原の乱の後,反乱の再発を危惧した幕府は天草を天領として直接統治,新たに鈴木重成を代官として派遣,富岡城も縮小して領民の使役負担を減じました。 現在見る復元された富岡城址は天草島原の乱以前の最盛期の状態を復元したものだとか。 城址からは東 6.5km 先にさきほど自転車で一周した通詞島もハッキリ見えます。 南を望むと苓北火力発電所が見えます。 オーストラリアから熱量の高い良質な石炭を船で運び発電所埠頭に直接横付けして 42.1% という高い熱効率で 70万 KW を発電。 このような高効率低公害石炭火力発電所も一律に問題視するのはナンセンスだと思う。(写真↓)
↑通詞島一周自転車散歩 (4.6km + 1.6km) の地図がうまく表示されない場合はこのリンクをクリック
一旦ホテルに戻るのにこの日は下島内陸部を最短距離で結ぶ広域農道オレンジロードを走りましたが,この道はひたすら木立の中を進むため眺望は良くないを通り越して (笑) 自分が何処を走っているのかさえ判らないので,日の高いうちは鬼池経由の海岸沿いの道をお薦めします。 天草のドライブは海沿いが吉!

ホテルで暖を取り体勢を立て直してから楽しい夕食! この日は前回 2020年12月の天草下島半周ライドの際におじゃました おさかな食堂将吾 さんを再訪。 大将の将吾さんのかざらないお人柄,魚のプロ(鮮魚店)の確かな目利きと調理の腕は更に磨きが掛かり「燻りがっことクリームチーズ」、「鯛のあら炊き」 と清酒を3号、お通しとも税込み 3,500円ほどでした。 人気店なので予約必須。

鯛のあら炊きは重量 3kg の大きな鯛の兜を二つに割って生姜、酒、砂糖、醤油であっさり炊いたもの。あら炊き用に予め身をたっぷり付けた状態で準備された切り身なので食べ応えも申し分なし! 今年食べた煮魚で一番美味しかった。 ご馳走さまでした!
前日に訪れた 「崎津」 はまた機会をあらためてご紹介します。 帰宅は3日目 12/03(土) の午後。

来年は早崎の瀬戸を渡った島原半島で,島原鉄道の南線 (旧・口之津鉄道:島原港~加津佐 35km) の廃線跡 (2008年廃線) を整備したサイクリングロードが開通します。 先ず南島原市管内の水無川橋梁~加津佐間の 32km,島原市管内の島原~水無川橋梁 3km は 2025年を目途に開通予定。 天草下島の鬼池港からフェリーで海峡を渡って口之津から入るか?それとも長州港から有明フェリーで有明海を横断,多比良から島原鉄道で島原港まで輪行してから走り始めるか?いずれにしても楽しみです!

2021年に走った島原半島西岸の旧・雲仙鉄道 (廃線跡の長崎県道201号線) も再び注目を集めるかもしれませんね。
口之津の果樹研究所 (農水省管轄) はデコポンの品種 「シラヌイ」 誕生 (1972年) の地でもあります。 訪問する動機には事欠きません。
天草通詞島一周自転車散歩 (動画 16'16")
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